days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

鮨水谷@銀座


私は水谷八郎さんの握る鮨が大好きです。
次郎よこはま店で知り、その握りに大いに魅了されました。
やがて横浜から銀座に移転し、それから初めての訪問です。


銀座のはずれ、ひっそりとした地下1階にその店はありました。


かれこれ数年振り、水谷さんは私のことを覚えていらっしゃらなかったのですが(3回くらいしか行かなかったしね)、私は水谷さんの握りを覚えていました。


お口の中でほとびる酢加減どんぴしゃのシャリは、握りを食べる愉悦そのもの。
そのシャリとネタが渾然一体となった鮨は、極上としか言いようがありません。


変わらないのは、席の少ない小ぢんまりとした店内もそう。
お母さんもにこにこなさっています。
変わったのは、お弟子さんが2人付いたこと。
以前はご夫妻(だと思うのですが)だけでしたからね。
でも握りは水谷さんの担当です。
最後に締めで出る卵も、ねっとりとした舌ざわりと、仄かな海老の香りも全く変わりません。


この日は鰹、イカなどが最初に出て、それから握りの始まりでした。
お任せが一通り終わってから、調子に乗って散々追加をお願いしました。
満腹中枢が壊れてしまったのでしょうか。
でも良いのです。
数年振りの快楽なのですから。


横浜時代、一番最初に伺ったときはちょっとおっかなかった感じの水谷さんは、実はしゃべると楽しい好人物でした。
今日は以前よりもかなり愛想も良くなったかな。
お弟子さんに幾つか業務を任せているから、ゆとりも出たのかも。


カウンター越しに名人の握る手つきに魅了され、にこやかに会話をし、別のお客さんとちょっと目が合って笑ったり。
鮨屋のカウンターならではのお楽しみです。


そう、ここはお金の続く限り通いたいお店なのです。