days of cinema, music and food

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土肥先生からのメッセージ


朝日新聞夕刊に、かつての担任の先生が載っていました。
しかもでかでかと。


校長に意思決定の責任を持たせる為、教職員会議での挙手や採決を廃止(教師らの声に左右されない)する、という東京都教育委員会の通知に対し、とある校長が「現場を一番知る教師の声が反映されない。言論の自由が失われている」と反発し、教育委員会に撤回を求めている、というのが記事の趣旨です。


報道は毎日新聞やTBS『ニュース23』と言った毎日系から始まったようですね。


校長への賛同の声も集まったようです。


こんな記事もありました。


59歳で定年間近だから、ほっておけば直にこの校長も退職して、世間も静かになるさ、などと教育委員会は思っていないだろうな。
校長が退職しても、都の父母や先生らは、声を上げ続けてもらいたい。


とまれ、熱血漢で理想家肌なのは変わらずで、とても懐かしく思いました。


私が高校1年のときに担任だった土肥信雄先生。
今は都立三鷹高校の校長なのですね。
私は現在は横浜市民ですが、感情論で言うと、石原慎太郎都知事になってから都の教育委員会がかなり右傾化しているので、土肥先生には頑張ってもらいたいです。
理性論(?)で言うと、責任を校長に持たせるのは確かにその通りですが、教育委員会言論統制のような通知を撤回すべきです。今の「学校経営に現場の教職員は参加するな」と言っているも同然の通知では、風通しの悪い学校経営になるだけです。
何にせよ、私個人は断固、土肥先生を支持します。


高校1年の教室は、土肥先生の自己紹介で始まりました。
自分の名前を黒板に書き、「”どい”ではありません。”どひ”と読みます」とおっしゃっていました。
いつも明るく、笑いを忘れず、とても熱血漢。
曲がったことが大嫌いで、生徒皆には公平に接し、褒めるときは褒め、叱るときは叱っていました。
結果が出なくても、頑張れば褒めてくれる。
そんな先生でした。


「現実とはこんなものさ」と言って何もしないのは、現実主義ではなく単なる逃避主義です。
理想を持ちつつも、現実から逃避しない。
これが本当の現実主義というものでしょう。
土肥先生は理想・理念を持ちながら、いまだ現実にぶつかる覚悟をお持ちのようです。
尊敬します。


高校にも色々な「大人」がいました。
その中でも土肥先生は、一際やる気が感じられました。


子供は未来そのもの。
今思うと、生徒個人個人の未来を思って、真剣に接してくれたのです。
このような先生に当たって幸せだったし、とても感謝しています。
こんな先生ばかりだったら、こんな「大人」ばかりだったら、と思います。
いや、自分こそがそのような大人でなくては。


とても仲の良いクラスだったので、1年生終了後の春休みは、当時新百合ヶ丘にあった巨大迷路に皆で行きました。
そういった企画も楽しい思い出です。
未だに仲の良い高校時代の友人数人も、殆どがこの1年生のときの同級生です。
2年〜3年(この2年間は同じクラスで、また退屈でした)の同級生は、1名を除いて付き合いが絶えています。


土肥先生は色々と面白い話をしてくれましたが、未だにインパクトがあるのがご自身の「首」の話し。


とても痩せていたのに、大学時代は相撲部。
それがある日、取り組みのときに首から落ちてしまいました。
「イテテ、筋でも違えたかな」などと思いながらも、その後は酒を飲みに行き、そのまま何日もほったらかし。
でも痛みが取れないので病院に行くと、医者からこう言われたそうです。




「キミ、首の骨が折れてるよ」





無論、即その場で入院させられ、がっちりベッドで固定されたそうです。
骨に神経がぶつかっていたら、首から下は不随になるところ。
「だからね、僕の首はホラ、少し曲がっているんですよ」
「折れている」と聞いたときはぞ〜っとしたとおっしゃっていましたが、聞いているこちらも相当にぞ〜っとしました。


この話しは先日も同僚に話して聞かせていたくらい、個人的に衝撃的な話しだったのですが、「そういえば土肥先生、元気かなぁ」と思っていた矢先にこのニュース。
上記「毎日.jp」の写真を見ると多少お歳を取られたようですが、首が曲がっているのも変わらずで、安心したのでした。


そうだ、私も応援Faxを送ろう。