days of cinema, music and food

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『イングロリアス・バスターズ』映画大作戦!


先日観たイングロリアス・バスターズ』がとても面白かったのと、元ネタが私の殆ど観ていない映画ばかりだったので、それらを知るべく本書を購入しました。
映画秘宝』で御馴染みの洋泉社からのムック本です。


町山智浩柳下毅一郎らの座談会から始まって、クエンティン・タランティーノへのインタヴュー、イーライ・ロスへのインタヴュー、当時のドイツ映画界解説、第二次大戦解説、銃器解説、元ネタのサントラ解説、マカロニ戦争映画解説、ナチ映画解説、さらにはナチ・ゲーム解説と、内容盛りだくさん。
節操の無いごった煮感覚が、タランティーノ映画同様です。
もちろん、メラニー・ロランクリストフ・ヴァルツダイアン・クルーガーミヒャエル・ファスベンダーらへのインタヴューも、それぞれ短めながら収録されています。


インタヴューの中で特に興味深かったのが、イーライ・ロスへのもの。
本作の裏話も当然出て来ますが、中でもデヴィッド・リンチとの関係ですね。
彼の傑作『マルホランド・ドライブ』の結末は、ロスが大いに関係しているという話が出て来るのです。
リンチがレズビアンものを見たがるというので、ウォシャウスキー兄弟の秀作『バウンド』を教えてあげたら(笑)、それで思いついたとか。
リンチの創作の秘密は、意外にも卑近なところにもあったようです。
やはり瞑想しているだけではないんですね(笑)。


そんなこんなで面白い話も多いですので、『イングロリアス・バスターズ』をさらに色々と知りたくなった方は、本書を読んでみても良いのではないでしょうか。
かなりディープで楽しめますよ。