Drive
先日観た映画『ドライヴ』にノックアウトされたので、ジェイムズ・サリスの原作小説を読み始めたら、こちらもあっという間に読了しました。
これ、『ドライブ』の題で出ていて、熱帯雨林では投げ売り状態だった筈なのに、映画の日本公開が決まった途端に価格高騰、文庫本なのに何千円も値段が付いていた本なのでした。
題が『ドライブ』から映画に合わせて『ドライヴ』に変更、表紙や解説も変わりましたが、内容は以前と同様のようです。
内容は200ページ弱の短い長編、もしくは中編小説。
この原作からあの映画を作ったスタッフは凄いですね。
昼はスタントドライヴァー、夜は犯罪逃走ドライヴァーの主人公が、とある強盗事件によって暴走して行く…というのが共通なくらい。
過去と現在が交錯して主人公を炙り出していきます。
登場人物もダブっていますが、構成はもとより話自体、登場人物の辿る運命も含めてかなり違います。
しかしこの原作は原作で非常に面白い。
物語は単純だし、暴力描写も含めて場面や進行もあっさりしています。
しかし読みやすくも非情な文体が独特で、言い回しにコクがあります。
犯罪文学小説と言っても良いくらい。
ハードボイルドで心にフックが残る異色作。
面白い本を読んだものです。
お勧めしましょう。
- 作者: ジェイムズ・サリス,鈴木恵
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/02/29
- メディア: 文庫
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こちらが以前出ていて今ではバカ値が付いている方です。
- 作者: ジェイムズサリス,James Sallis,鈴木恵
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/09
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