A Game of Thrones (vol. 2)
先日は上巻をご紹介したジョージ・R・R・マーティンの全7部予定の超大作ファンタジー、『氷と炎の歌』第1部の『七王国の玉座 改訂新版』下巻を読了しました。
面白かった!
まだまだこれから、長大な物語の助走でしかないと思わせますが、一気に各人物が動き出す様を見るのが、映画のモブ(群衆)シーンを眺める快感に近いと思いました。
壮観、圧巻。
戦記物の様相が濃くなり、各視点人物も過酷な運命に翻弄され、いよいよ目が離せません。
さすがに下巻にもなると、各視点人物のみならず、多くの人物像に馴染みが出て来て、すらすら読み進められます。
時々、「これ誰だっけ?」と思える人物も登場しますが、その場合の多くは、巻末の人物紹介ページにも載っていない脇役だったりでした。
この本の人物描写が素晴らしいのは、全くの極悪人が殆ど登場しない事。
無論、悪人もいるのですが、それぞれそのような行為に走る理由が書かれている場合が多く、考えさせられます。
しかもその理由がおざなりな説明ではなく、説得力のあるものなのです。
自分の子供第一に考えている人物なぞ見ると、もし自分が同じ立場だったら…等と考えてしまいました。
また脇役で悪党として登場したかに見える人物であっても、さりげない描写で「こんな面があったのか」と発見があったりで、人物像が立体的で面白いです。
プロローグを覗いて、視点人物は8人。
その内半分の4人が女性なので、男性社会を立体的に描けていて、これも面白かったです。
また、8人の内5人が10代以下と子供なのです。
彼らの激動の人生がどうなるのか、先が気になって仕方ありません。
人物がよく描けているからこそ、終幕の女性2人の意思表示と決意が強く印象に残りました。
それぞれ対照的で。
ここには感動しました。
終幕には魔術とドラゴンの存在が鎌首をもたげて来て、第2部以降の新たな展開を予知させます。
もう続きを早く読みたくて仕方ありません。
- 作者: ジョージ・R・R・マーティン,目黒詔子,岡部 宏之
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その第2部、『王狼たちの戦旗 改訂新版』はアマゾンで30日発売とあったので、すっかり週末に書店に行くぞ、いやいや本屋に買いに行くかと思い込んでいました。
そうしたら、もう書店に並んでるのですね。
ネットで知って、速攻、昼休みに上下巻を買いました。
しかし文庫本2冊で3千円以上って高く感じられますな。
まぁ長時間読めるから良いのですけれどもね。
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さぁ、またウェスタロスで繰り広げられる架空戦記ファンタジーに没頭しましょう。
大長編に耽溺する歓びを味わえて幸せです。
Youtube等の動画アップロードサイトには、HBOが本書第1部をドラマ化したTVシリーズ『Game of Thrones』の動画も数多くアップロードされています。
シーズン1の第1話冒頭もアップされていました。
- Game of Thrones: Season 1 - Episode 1: Winter Is Coming (Exclusive 15 Minutes)
うむむ…このホラーな冒頭、掴みはOKですね。
早く観たいものです。
が、全裸男女が毎回登場するとの事ですので、日本ではモザイク処理されそうな気が…(-"-#