別冊映画秘宝 アメコミ映画完全ガイド スーパーヒーロー編

普段の洋泉社ムック本にしては薄いし、値段も普段以上に高い1,500円。
しかも今月末には『ダークヒーロー』編が出るという分割商売。
ですから「商売ばかりしやがって…」という批判的論調が出るのはやむを得ない面は否定しません。

しかし、です。

アメコミ映画がこれだけ立て続けに公開されている現状で、アメコミを実際に読んでいる人がどれだけいるのでしょうか。
私はちょこちょこ読んではいますが、そんなのは相当に珍しい人だとの自覚もしています。
周りで読んでいる人なぞ皆無ですからね。

本書はアメコミ未読者を対象としている点で、非常に親切なアメコミ映画入門書となっています。
特にマーヴェルの紹介が主となっており、『アメイジング・スパイダーマン』や『アベンジャーズ』関連にかなりのページを割いていて、映画のガイドブック的役割も果たしています。
これは貴重な本ですよ。
無論、洋泉社ムック本らしく情報はみっちりぎっしり。
読んでいて楽しいし、私が読んだ事の無い原作エピソードにも数多く触れていて、興味を惹かれます。
あ、このエピソードを読んでみたいと思わせるのです。
要は自らの役目をきちんと達成している本になっているのですね。

アメコミ好きにもアメコミ映画好きにもお勧めの本です。

別冊映画秘宝 アメコミ映画完全ガイド スーパーヒーロー編 (洋泉社MOOK)