days of cinema, music and food

徒然なるままに、食い・映画などの情報を書いていきます。分館の映画レビュー専門ブログhttp://d.hatena.ne.jp/horkals/もあります。

私的映画ベスト(1)


楽しくお喋りしている最中に、私個人の映画ベスト10を問われた。その時その時の気分で違うけれども、10本に収めるのは無理でも、ずらずら書き出してみようと思う。ベスト2は不動で、後は気分次第だ。


1.2001年宇宙の旅(1968)
初見は1981年10月25日のテレビ朝日日曜洋画劇場」にて、故淀川長治氏の解説でだ。小学4年のときになる。それ以前に中子真治さんの名著『SF探検』で色々な角度から紹介されていたのもあってか、さほど難解に感じられず、すんなり観られた。この1-2年後に今は無き渋谷スカラ座で初めて大画面で観て(弟とその友人の3人で行った)、より感動した。この映画を思い出す度に、故野田昌弘氏の名言「SFは絵だ」も同時に思い出す。


2.十二人の怒れる男(1957)
西部劇好きの父の影響で『荒野の決闘』が好きだった。主演はもちろんヘンリー・フォンダ。彼が演じた名保安官ワイアット・アープは、他の役者が演じたどのアープよりも品があって素敵だ。そのフォンダが死去したのは1982年8月12日。小学5年のときだ。故水野晴郎氏解説の「水曜ロードショー」で追悼番組として急遽放送されたのが本作。1人の少年が父親を殺したかどうかを12人の陪審員たちが激論を交わしていくという、密室劇だ。ミステリとしての面白さとドラマの迫力に圧倒された。またこの映画で陪審員制度を知り、法律に興味を持つようになった。後年、レジナルド・ローズの原作戯曲を渋谷東急プラザにある紀伊國屋書店で買ってもらい、幾度も読み返したよ。


以下は順不同。


大脱走(1963)
小学生時代のゴールデン洋画劇場で前後編で放送される度にワクワクしたものだ。ナチスドイツの強制収容所から脱走を目論む連合軍兵士たちの群像劇は、手に汗握ると同時にユーモアも漂い、これぞ名画の風格。ジョン・スタージェスの演出も素晴らしいが、スティーヴ・マックィーンジェームズ・ガーナーリチャード・アッテンボローと役者も揃っていた。ドイツ贔屓の父は収容所所長役ハンネス・メッセマーが好きだったなぁ。


スター・ウォーズ(1977)
スター・ウォーズ/帝国の逆襲(1980)

1977年当時、何やらスター・ウォーズという凄いSF映画が来るらしい、と幼稚園生も知っていたくらいに、世間で大騒ぎの映画だった。日本で公開されたのは翌1978年。私は小学1年になっていた。大ヒットしているから空いてからにしようという両親の方針により、観たのは1979年の1月だったと思う。渋谷スカラ座で両親弟と一緒に(妹はまだ生まれていなかったのだ)、食い入るように大画面に魅入っていた。もちろん当時は吹き替えではなく字幕鑑賞だったが、内容は大体理解出来ていたようだ。パンフレットはページがばらばらになるくらいに読み返した。小学3年のときに待望の『帝国の逆襲』が公開された。父・弟・クラスメイトの寺澤慎の4人で行った。父は渋谷スカラ座に早朝から並んでいて、母に連れられて弟・テラとバスで向かったよ。母はその後に帰宅し、男4人で観た。血沸き肉躍る大活劇に興奮し、終幕のダース・ヴェイダーの台詞に衝撃を受け、ラストでは「あと3年も待てない!」と思ったものだ。1983年の『ジェダイの復讐』はそこそこ楽しめたものの、興奮まではしなかったのも言っておこう。


(この項続く)